詩【神のみにて足りる】

魂が常に全てに帰結しているとわかったとき 祝福は訪れる 誰にもわからない涙と共に
魂が常に全てに起因しているとわかったとき 許しが訪れる 誰にも理解されない微笑みと共に
魂が常に分け与えられているとわかったとき この世の全てに 初めから欠落の在る事を誰もが悟る

さあ踊りましょう黄金の川面を
さあ歌いましょう銀の夜空を
さあ眠りましょう土と共に

我らはこの世の何を見てもそれを我らという言葉に収めることが出来るのだから
神のみにて足りると
聖女でなくとも唱えることが出来るのです

与えることが出来ると知ったときに我らは 魂が全てに起因していることを知るのです
どうか私の心身に欠落するもの全てを以て
見たことのない魂たちよ 羽ばたいてください
これが生命の理
どうか私の心身に与えられているもの全てを以て
地面を蹴り上げ思い切り 羽ばたかせてください

藻類の詩に耳を傾け それを我らの詩と言い
橄欖石の手拍子に鳥たちが呼応するのを
植物の根の囁きに虫が勇むことさえも
全てを 我らの営みと言う事が
許されているこの世はまことに
神のみにて足りる

魂は常に全てに帰結し
魂は常に全てに繋がり
魂は常に分け与えられる

聖女よあなたの言う通り
神のみにて足りる

魂は常に満ち足りているのです