詩【配慮を知らない人間の書く詩とそれに対する回答】

『あなたは辛くないけどわたし/俺/自分は辛い
あなたは何も不自由していないけれどもわたしは不自由している
あなたはいつも気楽に生きているけれどもわたしは全く気楽ではない
あなたはろくに働いても居ないからこの辛さはわからないだろうが
わたしは痛みがあっても働かなければならないから
怠け者のあなたには本当に腹が立つ
苦労をしていないあなたには本当に腹が立つ
腹が立つということを
この不平等の証を
わたしは毎回知らしめてやっている
わたしの苦しみを咎める連中にも言いたい
あなたは辛くないけどわたしは辛い
あなたは身体を動かすのに不自由していないけれどもわたしは不自由している
あなた方はいつも気楽に生きているけれどもわたしは全く気楽ではない
あなたは痛みがないから
働いても辛くは無いのだろうがわたしは辛い
のろのろと動くわたしを怠け者扱いするのは本当に腹が立つ
何の苦労もしていないあなたには本当に腹が立つ
主婦、引きこもり、実家暮らし、高齢者や生活保護等の本当の怠け者を叩かずに
日々働いているわたしを怠け者と言うあなた方に対し
この不平等の証を
わたしは毎回知らしめてやっている
わたしの苦しみを咎める連中にも言いたい
あなたは辛くないけどわたし/俺/自分は辛い』

さあ諸君、これが配慮を知らない人間の書く詩、愛を実践する気の無い人間の書く詩だ

世界で自分だけが優遇されればいいと誰もが思っている幼稚な詩だ
目の前の人のこともただの愚鈍者だと思って軽んじている程度の低い人間の書く詩だ
何故なら目の前の人間に愚鈍者だと軽んじられているから、常に周囲を馬鹿にしなきゃ気が済まないらしい
そして世界は
まさにこんな人間で大部分、構成されている
『わたしは辛い』
そう口にする人間で構成されている
誰も他人の事を配慮しない
誰も環境を配慮しない
『わたしは辛い』…しかしその先へ、誰も辛くない未来へと進もうとしないから
辛い状況は長引き、他人を見下し、時に逆恨みしてサンドバッグ扱いをする
同様に環境も破壊される、肉眼で見えるものにさえも気を配らず、あくまで人間の不平等にだけ着眼しているからだ
辛さに端を発する無関心がまるで一種の正当性のように謳われるのは哀しい事だ
配慮を知らない幼稚な世界で人類は足踏みをしている

となれば人類の課題は一つ、諸君の誠実さを信じ、我らは明確な答えを提示する

その逆恨みを今すぐやめるのだ!!

おそらく…たったそれだけが、人類愛、宇宙愛の実践への近道なのだから