惚け気味の男と鯉のぼり(日替わりアクリル絵画)

『若く見えるという人間には二種類居て、本当に俊敏であるか、あるいはただ単に惚けている気質かのどちらかである』

鯉のぼりは不思議で、一眼レフを構えているような人間の前では泳がず干し魚状態で、ちょっとぼうっとしたタイプの人間の前では悠々と風になびく。超自然の力が働いているらしい。

つまり、私の前では結構泳いでいる。だが残念なことに私は年寄りにしか見られないのだった。