正直に言うと『山の人生』の中で一番苦手な章はこの巻である…。
そもそも仙人に興味がない、平家とか源平合戦にも興味がどうしても湧かない…サンカとかマタギとか山の神とか山女山男といった半妖怪、そういうハッキリしない、強いて言えば縄文っぽいモノに関してはすごく興味があるのだが。
ただ最後の、『下駄だの灸だのという近代生活にまで…』という一文にて、下駄の普及が江戸中期や、ともすると明治に入ってからということを初めて知った。
そう、歴史ってこういう時に何か…時間が動いたような不可思議な感覚を生じさせてくれる…だから何?って話なのだが、私は無価値な事に程興味があるので、最後の一文に救われた感じで、今回の難解朗読を終えた次第である。