【自作短編小説】 ショートショート【僕は夜の浜辺で電話帳を燃やしていた】 僕は夜の浜辺で電話帳を燃やしていた、バイクは道路の脇に停めてある、地元の浜辺には今、僕一人しか居ない、夏場はここに幽霊が出るという理由で人が探索しに来たりもするけど冷え冷えとした夜には幽霊を含めて誰も来ない。 2021.06.11 【自作短編小説】
【自作短編小説】 ショートショート【アカペラ少年】 ステージの中央に立つアカペラ少年はにこやかに唄っていた、たった一人の男子中学生に大勢の拍手が浴びせられる、アカペラ少年は妙に場慣れした様子でお辞儀をした。 奥様方、ご静聴ありがとうございます、とでも言いたげに優雅に礼をした。 制服のスカートがきつい、どういうわけだか胸を締め付ける構造の紺色のベストもきつい、この沸き立つ空気も…私が吸うには色彩が明るすぎる…少女はそう思い身を固くした。 2021.06.11 【自作短編小説】