詩【ああこれが私の死】

ああこれが私の死
死というものに私はすっぽりと収まる
棺は
この世で一番の居場所

足が鈍い呻きを出す度
私は言う
ああこれが私の痛み
他ならぬ私の痛みにすっぽりと収まっている
私の痛みは
私の居場所
死への道を私は歩いている

坊や
よく聞きなさい
まだ道は半分
今お乳をやるから
ちゃんとちゃんと飲むのよ
そして飲んだお乳で
魂を磨きなさいね
感性は
ただ擦っていたら傷ついてしまうの
だから愛しい坊や
私の水をちゃんと飲むのよ

他の誰のものでもない私の死よ
あと半分の道の先、手を広げたまま、私を待っていて
死が全てを完成させるのならば
私は何も怖くはない
そして死に辿り着いた時に私は
生まれて出でてから初めて
安堵のため息を漏らすのだ

ああこれが私の死
私の死に私はすっぽりと収まり
微笑むのだ
私の死よ
この世で一番の居場所
この世で一番の愛
私自身の完成