融合植物体

蔓植物が川岸の木に大量に絡みつき、一体化している。夏の間中このモンスターじみた融合体はじっと川辺を覗っている。ウイルスが在るのかないのかはともかく、菌類や汚いとされるものとすら全ては繋がっていて、融合しているので私自身すらこのような蔓お化けと同じと言える。

秋が来たらこいつは枯れてしまう…去年はそう思って若干悲しみをさえ覚えたが、葉っぱは枯れても冬頃までこいつは息をひそめて居続け、最早植物の残骸のようになった初春からまた何らかの芽を出し、今に至っている。

この融合植物体がいかに大きいか背景の木で伝わるかどうか……田舎の道や高速道路の片隅にはよくこういった融合植物体が居るが、こいつらはやはり空気でも浄化しているのだろうか?

ちなみに土手は草刈りをされているが、このような融合植物体は動物のねぐらになるというので市(あるいは都)の方針で刈り残されている。それなりに愛されているのだ。とは言え私はこのそばを通っても動物が居る気配を感じたことは無い、実際には蛇や蛙の住処になっていると思われる。

特に意味は無いが『森蔵』と名付けたい。果たして今年はいつまでその姿を留めるか…?何となく、『健康』を体現してくれているように感じている。