録音部屋改造

録音に、敵があるとすれば専らヘリコプターや飛行機だ。

ということで天井からの音を防ぐために防音シートなるものを貼って、さらに反響音を防ぐための吸音材を貼り付ける作業を行うことにした。

この小部屋は元々はクローゼット部屋で、要するに部屋の中にもうひとつ部屋がある状態なので、家の壁面に接している部分も一面しかないため、ほとんど外の音は通さない。(つまり、防音はできているので、基本的には反響音を防ぐための処置だけを施していた。)

しかし家屋の最上階にあるため、屋根から入る音は…木造家屋のそれそのままに、カラスの足音から飛行機の音まで何もかも入ってくる。

とは言ってもこの壁紙の色が好きで、これを…趣の無い防音シートで覆ってしまうのが嫌で、今まで我慢しながら録音してきたのだが…ついに天井面を覆ってみた。

あまり変わり映えしないが…

予定では防音シートを貼ったらそれをさらに覆うように無地の吸音材を貼るつもりだったが…吸音材が足りなくなり、(予算の都合上)防音シートに印刷された会社名が曝け出される羽目になった。

ちなみに、マイクスタンド周りがごちゃごちゃしているのは、このスタンド自体が安物で、まったく直立してくれないので防音シートの余りだとか、吸音クッションを使って無理やり固定しているからだ。

次に読むものは大体決まっているが、私はそもそも本があまり読めないため、読むものは改行したりルビを振ったりして自分用の台本を作ることにしている…ので膨大に時間がかかる。

じゃあ何故朗読をしているのか?

個人的には唄と読むの中間…音読というか…?適切な用語がおそらくあるのだとは思うが、唄っている感覚で読み上げるのが楽しいのでやっている状態だ。

だから台本作りは、文章を自分用に楽譜に変換する作業だとも言える。(楽譜に喩えたが、楽譜が読めるわけではない。)

自分から放出するように言葉を書くのは好きな癖に、読書は苦手で、文字を追うとどの行を読んでいるのかわからなくなるので、元々、ごくたまに音読するようにして文字を追っていたという経緯もある。

この種のアナログ的な手間と、録音用DAW等のデジタル部分への理解…どちらも理想には追いつかない。

これで3年目というと、たぶん早くて5年目ぐらいにようやく、正式に、人に聴かせられるレベルのモノに到達するのかなあとも思う。